ベトナム来てから【なんで!!??】が口癖になってた。
文化、思考回路、物事に対する感じ方。それらは生まれてから育った環境によって形成されて、それが、人それぞれの当たり前になっていく。またその思考のプロセスや、モノの見方にもある程度何かしらの理由を見出し、それが人間の中で当たり前で一番もっともらしい論理であると錯覚する。それがいかに愚かであるか、気が付くまでは、常に自分の生まれ育った環境とは異なった環境で生活すると、カルチャーショックという現象は拭うことは出来ない。
そして人々は、怒りをあらわにし、こう叫ぶ。
「なんでッ!!!???」
つまり僕のことです。
ベトナムでの生活を始めて、早いもので、もう8カ月になろうとしています。
そして来月には日本に帰国します。
異文化理解を謳った記事をいくつも書いてきたし、ここは自分が生まれてきた世界とは違う、世の中には、違う人がたくさんいる。というのを理解してベトナム人の人たちと接して来ようとしていたつもりです。
違うということは、当たり前なことです。ここにいいか悪いかをはかるための比較などは行われていません。それはただ違うんです。
これに良し悪しを付けることは賢明ではありません。それは否定を生み、憎しみを生み、神を創造し、戦争が勃発します。
でもその違うことを理解し認めたうえで、なぜ異なっているのか、どうしてそうなるのかを理解できない。ということを言うのは許されるのではないかと信じたいところです。
これが認められなければ、僕の今回のベトナムでの生活で、異文化理解は出来なかったという結果に終わることになります。
これは否定しているわけではありません。
理解ができない。ただそれだけ。
それは僕の能力の問題であり、僕にはそれらを理解する能力がないというだけに過ぎないということです。その理解を超えた思考が存在することで自分の能力の無さを実感し、自分に絶望した時の叫びが、
「なんでッ!!??」
になります。
8か月経っても、僕の理解力は向上しなかったと後悔する状況がたくさんありました。これからの人生でこの悔しさをバネに、日々精進していきたいと思い、ここに紹介します。
1、パーティ
来月に帰国と言っても、来月の初旬ですので、もう3週間もないです。
僕は日本語塾でクラスを開講しているのですがそれらのクラスもそろそろ最後の授業となってきています。
先週も一つのクラスが終了しました。その最後の授業の一週間前の授業で、ある生徒が言いました。
生徒A「来週は最後の授業ですね。なのでみんなで最後の授業の後で、パーティをしませんか?」
ベトナムでは飲み会のことをパーティと言います。
この生徒の提案により最後の授業後にみんなで飲みに行くことになったりました。
次の週の最後の授業の前日。
僕「明日の授業のあとは、飲み会ですね。どこに行きましょうか?」
生徒A「すみません。今日は夫の誕生日ですから、いけません。皆さんで行ってください。」
「なんでッ!!!???」
いや、夫の誕生日って、突然のことじゃないですよね(笑)さすがに一週間前なら、気づくレベルのイベントだと思うんですが(笑)しかもあなた主催者っすよね。笑
なんでって聞くこともできないくらい僕の理解を超えていました。忘れていたにしても、一週間前すよ奥さん。。。ほんとにギリギリまで覚えていなかったのなら、逆に夫に同情します。笑
2、就職活動
僕の会社は日系企業なので、お客様の10割が日本の会社です。なので、採用面接で日本語がどれくらい話せるかを採用基準になるのですが、ネイティヴの日本語が聞き取れるかどうかを確認するために、面接に一緒に参加することも少なくありませんでした。
僕「まず自己紹介をお願いします。」
応募者B「はい、Bと申します。私は○○大学で、××を勉強しました。専門はITです。大学時代に日本語の勉強を3年していました。日本語のレベルは。。。」
携帯電話「♪~~~~」
応募者B「ちょっと、すみません。」ピッ。
応募者B「Allo? Chuyện gì thế?」
「なんでッ!!!???」
今面接中なんだが。笑
今は君の人生がかかっている就職面接の方が、その電話よりも大切なのではないのか?
優先順位はどうなっているんだ。笑
なぜ目先のことに注意が行ってしまうのだ。(笑)いろんな意味で肝がすわっているようにも見えなくはないけども(笑)その電話の内容は、僕はベトナム語がわからないから何とも言えないけども。内容が何だったのか気になるところです。
3、待ち合わせ
僕は塾の教師で、学校の先生ではないので、授業以外でもよく生徒さんとプライベートで遊びに行ったりご飯に行ったりします。
塾なので、生徒さんたちも大学生や、社会人になったばかりの方も少なくないので、年齢が近く、友達に感覚になれるからでしょうか。それにやっぱりネイティヴの人と遊んだりしている方が日本語は上達しますしね。
そんなある日ですね。
生徒C「今週の土曜日、暇ですか?ビールに行きませんか?」
僕「いいですよ。土曜日の何時ですか?」
生徒C「5時に、○○で会いましょう。」
僕「わかりました」
~土曜日~
16時55分
僕「今日は、○○で会うということで、いいですね?」
生徒C「はい、そうです。5時30分ね。」
「なんでッ!!!???」
どうせ遅刻するだろうと思ってたけ一応連絡しておこうと思ったら、まさかの集合時間変更。しかも5分前に。
最初の集合時間も、メールで連絡していたから、その時の履歴をスクショして、5時じゃないの?と聞いたら、すいません。とだけ来ました。
俺が連絡しなかったら、何も言わずに30分遅れてくるつもりだったんだろうか。
俺の30分を、、、30分あればクラシック音楽3曲聞ける。聞かないけど。
4、一方通行
僕の通勤ルートに、裏路地みたいな、細い通り道があります。車は通れないけど、バイクなら、一方通行ではなく両方向の車線(バイク線?)がギリギリ確保できるくらいの道です。
しっかりした車線ではないし、建物が並んでいてその建物の隙間がつながって道になっている感じなので、一方通行とかいう標識があるわけもないんですが、4、500メートルくらいは続いている細長い道です。
週に4回はその道が渋滞します。
それはどちらかの方向から、荷台?ワゴン?のようなものをつなげたバイクが入ってくるからなんですね。
ねぇ。
冷静に、
「なんでッ!!!???」
反対側から来たら、もう後戻りもできなければ、Uターンするスペースすらもないのに。いつも無理やり、ほんとにギリギリまで壁側に寄ってスペースを作っ反対方向からくるバイクを通してますが、もちろんスピードなんて出しながら通れるほどのスペースはないので渋滞になりますよ。
それなのに、なっぜその道を通るのをやめないんだ。わからない。
5、スーパーのレジ
これは前にも書きましたね。並ぶという概念が薄いって話です。
それでも、大きなスーパーとか行けばさすがにみんな並んでますよ。レジが日本のスーパーとかと同じようになっていて、レジのとことが細くなっているので、必然と並ぶようになってるんですね。
それでもなお、無理やり商品をレジに商品を置いて割り込んでくる人がいますね。
ねぇ、、、なんで...。もう叫ぶの疲れた。
僕はもしかしたら透明人間になれたのかもしれませんね。
このように、まだまだ僕の理解を超えた考え方、価値観を持った人がたくさんいるようです。
世界は広いなぁ~。