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社会人3年目が、学生時代のバイト先でアルバイトした話

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28歳、社会人3年目終了間近の男性、4年前のバイト先で年末働いた話をしようと思います。

 

 

ところで2022年ですね。昨年は大変お世話になりました。今年もよろしくお願い致します。

 

今年の目標は、「いのちだいじに」でいこうと思います。

私事で大変恐縮ですが、2021年12月29日に、寿命を3年削りました。忘年会です。

これ以上は本当に命が足りないと感じ、2022年は忘年会の廃止、静かに生きることをモットーに、命を大事にしていきたい思います。

 

忘年会の代償ですが、スマホはなぜかバキバキな上に、画面の接触不良で画面がつきません。飲み会代とスマホの新調達代、軽く10万は下らない忘年会となってしまいました。

 

 

忘年会で死にかけた話はまた別の機会に持ち越すとして、今日は別のテーマについて記載したいことがあったので、書いていきます。

 

社会人が昔の職場へ

 

学生時代で働いていた個人経営のフレンチレストランにて、年末のバイトがいないということで、急遽忘年会と年末麻雀のためだけにちょうど京都に滞在していた僕が駆り出されることになりました。

 

この時の心境は、忘年会の翌日だったことによる二日酔いのことを除けば、正直ウキウキです。

学生時代にいろいろなところで働いた経験がありましたが、今回入る予定のフレンチレストランも、思入れがたくさんあるバイト先の一つです。このバイト先では、合計2年以上働き、ここがきっかけで飲食に興味を持ち、お酒やワインを学び、女を知り、飲食業界を知るきっかけになった場所です。

いちアルバイトとしてもかなり楽しませてもらいました。料理の知識も教わり、僕がアルバイトを紹介しまくって、途中でやめた人を含めても、アルバイト人数の8人中5人は僕の大学の友達で構成されているという環境でもあり、そしてその中に僕の当時の彼女もいました。

バイトへ行くのが楽しみで楽しみで仕方がなかったあの学生時代と同じ気持ちで出勤しました。

 

変わったのはメニューだけじゃない

 

約4年ぶりにバイトに入ったとはいえ、場所も雰囲気も、オーナーもキッチンも、カウンター、テーブル、ワインセラー、ほとんど当時のまま。卒業後に何回も客として飲みに行っているので、懐かしく感じないところもありましたが、バイトとして入ってもやっぱり何も変わっていない。

オーナーのボケもアップグレードしてなければダウングレードもしてない。

従業員用のシャツも、エプロンも昔と同じところにあるし、その他備品もほぼ同じところ。当たり前ですが、変わったところといえば、メニューとワインのリストくらい。

メニューも変わったとはいえ、店のテイストを考えれば、覚えるのはそんなに難しくないので、普通に昔と同じようにアルバイトに入りました。

 

そんな中働きながらだんだんと気がつき始めた「違和感」

なんか違うんだが、その違う雰囲気はなんとなく感じるけど、言語化できない何か。

働いてる時は忙しすぎて、冷静に考えてなかったので、その正体に気がつきませんでした。

忙しい中唯一覚えているのは、二階席の窓際に座った女子大生二人に「これはなんですか?」と聞かれて「昔非常食とされていた、冷たいハンバーグです。」とパテドカンパーニュの説明をしたこと。女子大生の可愛さと俺のパテの説明の仕方だけは何年たっても変わらない。ちなみにその女子大生は結局パテを注文しませんでした。単位落とせ。

 

忙しいのが終わって、ひと段落した時に、仕事することなくなって、冷静になって気がついた。

メニューとワインリスト以外に変わってたもの、それは僕自身でしたわ。

 

どこが変わったかは今でも言葉にするのは難しいですが、社会人になって顧客との関わり方も昔と全然違う自分、23歳、24歳で働いてた時の自分と今の自分、何をしてもあの空間で働くと、その時働いてた自分が思い出されて、しかも妙にメタ的に自分を見ることができるようになってて、今の自分とすべて比較してしまっていました。

 

本当にあの瞬間のあの楽しい気持ちは、学生時代にしか起こりえない限られた環境下でしか感じられないものだったんだなぁと思いました。

 

 

時間や空間は区切られるからこそ映える

 

働きながらそんなことを考えていて、少し寂しく、虚しい思いもしましたが、そう感じられるのは、今が楽しいからだなということにも気がつきました。

虚しく感じて、もうこの空間には自分の居場所がないと思えたのも、今の自分と比較できるのも、ちゃんと今の自分が主体になっているからです。

確かにあの時代は楽しかった。でも今はもうフェーズが違うし、別の区切られた時間にいるわけです。もうあの時間には戻れないし、今のレベルの僕では再現もできません。いい意味で。

 

拙い知識、接客、戦闘力9くらいの弱々しい生き方しかできない時期だったからこそあの働き方ができて、それが楽しかったということです。今はその楽さは再現できません。

だからそういう意味で、あのころは楽しかったと今でも思える

 

「学生時代が一番よかったよ」とか言う、学生時代以降、自分が輝く方法や場所を見つけられない老害にならずに済んで、ひとまず安心でした。

 

今を楽しめてなかったら、この虚しさも感じずに、できもしないのにあのころの楽さを再現しようとして、でもできなくて、それにも気がつかず虚無空間に一人で浸かってたと思います。

 

 

棚からぼた餅でしたが、昔のアルバイト先で働くことができて、よかったです。

時給も三千円でした。本業の時給より高いです。

 

 

 

社会人3年目を超えてくると、そろそろ良い意味でも悪い意味でも、生活が、人生がフラットになり始めるころでしょうか。

でもこれからも、昔はよかったなぁって思っちゃうような、口にしちゃうような大人にはなりたくないもんですな。

 

 

おしまい